2015年10月17日土曜日

新入者教育用 操作回路 制動用回路

操作回路について説明を進めます。前述の直流220vに変流するために整流器が使用されています。整流器の後にヒューズが入っていると思いますが、これも保護装置ということですね。
これには容量が標示されていると思いますので覚えておくと良いですね。容量が解れば次の回路や機器に使われる設定容量で悩まされる事が減ると思います。同様に遮断機(NFB)の容量も覚えておくと良いです。ヒューズ取替えなどの時に定格容量が判断できるようになります。

制動用回路について説明を進めます。ブレーキには交流440vが使用されるものと直流220vが使用されるものと、それぞれ違います。例えば直流電磁ブレーキですと直流220vですし、電動油圧押上機(スラスター)の場合は交流440vが使用されます。配線図にも記入されているので学習してください。

他にも渦流ブレーキ(EB)交流や直流制動(DYB)直流のように解りやすい名前の制動機器も存在します。先ずは、どの操作にどのブレーキが用いられているかを覚えていきましょう。それぞれが電源を受ける為に、枝から幹に向かって進む道のりに途中で保護回路があったり保護装置があったり、遮断機があるというイメージが持てるようになれば電気回路も覚えやすいと思います。

次回の教育はテーマを考えていないので更新が数日掛かるかもしれないです。ごきげんよう。

2015年10月14日水曜日

新入者教育用

動力回路の保護回路(機器)に続きますが、熱動継電器(サーマルリレー)という機器について説明します。

サーマルリレーは操作回路を遮断して動力回路を保護する機器ですが、遮断させる機構に
バイメタルを使用して発熱量で過電流を作動・検出(設定)させるように設計されています。

配線図を見ると主回路(動力回路)にも操作回路にも記号シンボルが記入されているので学習して
みてください。

操作回路回路について説明を進めます。
動力回路からの交流440vを整流器を介して直流220vに変流されています。なぜ、その必要が?

疑問①上記の変流が必要な理由(目的)ですが、初期の頃には技術(資源)の観点から全て交流で
設計されていました。

ポイント①
コントローラーにも交流440vを使用されて感電事故が増えた。(減らなかった)ということです。

コントローラー内部の接点が磨耗しやすい為、お手入れを頻繁に行う必要が高かった。電源を
切らずに触ってみたり、汗をかいて漏電を受けたりする事が絶えなかったということでしょうね。

この方式を直接制御と呼びます。

これに対してコントローラーには低い電力を供給する方式を間接制御と呼びますが、低い電力で動力回路をコントロールさせる為には、コントロール用に別の回路が必要であり、それを使ってリモコンさせてやる方式になる為、間接制御となります。

2015年10月13日火曜日

新入者教育用 クレーン シーケンス 初歩2

電気回路の仕組み(特性)として教育用に記録を進めます。

電気回路には保護回路(機器)が設けられています。先述した遮断機とはその事ですが、

一般的に【ノーヒューズブレーカー】【NFB】と呼びます。

疑問① ノーヒューズブレーカーの働きって?

保護回路(機器)として設置されていますので、それらしい機能が働きます。

何から保護するのか?ですが、モーターや配線や電気機器は定格と呼ばれる上限が決まった

電流にしか耐えられない(正常に働かない)特性があります。それに対して上限を超える電流が

流れると、故障(異常)に繋がる為、それから守る事を目的として保護する。という事です。

ポイント①
上記の事象を過電流と呼び、ブレーカーは過電流が流れた際に、0.2秒とか短い瞬間で

回路を遮断させる為の機器です。

その他にも保護回路は多様に存在しますが、個々に学習する必要があります。

動力回路として続きますが、動力回路ならではの保護回路について進めます。

動力回路の保護回路に過負荷継電器(オーバーロードリレー)というものがあり設置されています。

この機器の特性は、動力回路で過電流が発生した際に、動力回路を遮断するのでは無く、

操作回路を遮断させて間接的(重複的)に過電流から保護するという特性があります。

これは電流により磁気を発生させて鉄心を作動させる割合を任意設定出来るように設計して

鉄心の作動に合わせて補助接点を開閉させるという、メカ的な機器です。

2015年10月12日月曜日

新入者教育用 クレーン シーケンス初歩

天井クレーンはトロリー線からパンダシューで電源供給を受けています。最初に設けてある、

スイッチをマストスイッチと呼びます。それと平行して補助スイッチが設けられていますが、

照明や警報に電源を送る回路になります。ここからは枝分かれして進みますが、ひとつは

リフマグの配電盤へ、ひとつは操作回路用の整流器へ、元線は動力回路へと進みます。

ポイント①
動力回路って?

モーターなどの電動機を動かす為の回路や配線やスイッチや遮断器やリレー(主に交流440v)

操作回路って?
動力回路をコントロールする為の回路や配線やスイッチや遮断機やリレー(主に直流220v)

しっかり覚えて下さい。

ポイント②
現物での単純な識別
動力回路には大きくてゴッツイ配線やスイッチや遮断機やリレー(接点)が用いられています。

操作回路には小さくて細かいものが用いられています。

ポイント③
ブレーキ(制動機器)に関しては両方、様々な方式で用いられているので、個々に学習してください。

配線は個別に用いられる為、線の端に番号が標示されています。

動力回路の配線に関して一部、共通線と呼ばれる方式で配線中継部やリレーを介さずモーター等へ直接的に配置されている部位があります。

通常はS相をモーターへ直接的に・なのですが、共通線といっても、途中で相を振り替えたりされますので、配線図でしっかり確認しなければなりません。

2015年9月23日水曜日

安川製 QBSS-814-B

 巻上げブレーキに使用されています。

旧型ですが現役です。

しっかりした作りなので長寿命です。





時々コイルがお亡くなりになったりしますが、

取替えれば復活されますね。

コイルもデカイです。

分解・組み立ては重労働ですね。







コイルが収まる部分です。

コイルが焼けると溶損形跡で汚損されますので、

要清掃ですね。

可動コアーは重量が有りますので挟まれ事故に

注意されたし。

2015年9月18日金曜日

KSH1の謎 シーケンス 共用保護回路

以前から疑問に感じていた事が一つ。

操作テスト(シーケンステスト)をするとき。安全措置としてKSH1と遮断すると、

4M回路が自己保持されない事。(自己保持されないクレーンがある)














共用保護には介入してないですよね。

そしてもう一つ疑問が。

クラブ上の中継端子台でP1が配置されていない事があるような記憶です。

今度、調べてみようと思っていますが、今現在の仮説として

クラブ上には巻上げリミットのP2が配置されているのでそれをP1の替わりに使用している?

可能性が浮上しました。

今度、調べてみようと思います。










2015年9月12日土曜日

シーケンス 電気回路 4M3 停電用制御回路

今日、ちょっとした諸事情があり

NFBM1とNFBM2のみ遮断して

4M3のリレーを触れていました。

作業時間を短縮しようとして、

焦っていたんでしょうか。

4M3の主回路1次側に触れて

感電してから気が付きました。


4M3に触れるからとNFBM1とNFBM2を遮断しましたが、それではアウトでした。

4M3はマストSW二次、NFBM1一次から電源を取られていて、リフマグへの回路が活きていました。

諸事情とはリフマグ制御盤の電源を活かしたままで次の作業をしたかったのでした。

当然の如く、感電して目が覚める思いをしましたが、幸いケガも無くてヒヤリでした。

油断したというか、慢心だったというか、んで反省しています。


2015年9月8日火曜日

巻上げブレーキ 直流電磁ブレーキ H DCMB 抵抗値 QBSS814-C 安川製

定期的に不調になるMBですね。









調査時に使用する目的で作成しました。

QBSS-814-Bのコイル抵抗は13Ωです。

但し、抵抗値と電圧で磁力低下は

判定出来ません。

分解して目視するしかないのかな。

クランプテスターで電流を比較してみる方法があるかもですが。

2015年9月5日土曜日

故障事例12 過負荷継電器オーバーロードリレー


中央の丸型接点が分解して接触圧力が不足しています。

4M回路が遮断されそうですね

作動軸も良く見ると曲損しています。






補修が完了した後の正常な状態です。

バネがしっかり効いているかを確認しましょう

作動軸が下まで降りているかもポイントです






交換した部品です。かなり曲損していますね。

2015年9月3日木曜日

リフマグバッテリー 現在のカルシウムバッテリー  車の電圧安定化

現在、普及して主流となったカルシウムバッテリーの特徴を低アンチモンと比較。

1.比重が低めで維持 1.28~1.26  新品でも1.27の固体もあったりします。

2.放電時の電圧・電流が不足傾向にある (運転時電圧・電流も減少傾向)

3.充電・放電の際、科学反応が穏やか。泡[ガス]の発生が少ない

4.液温の上昇は穏やかだが、充電効率が悪いようで満充電には時間を要する

5.サルフェーションの発生が少ない

6.充電率が悪く、放電率が勝る傾向がある為、比重低下傾向が高い

7.充電率が悪い→補う為に長時間充電を要求される→劣化を加速させる

8.リフマグ制御盤との相性が分かれる  良ければ4年以上でもメンテフリー

参考例

  神鋼SR    良好
 
  住友SCR   放電率が勝る

  日立MixAmp 最良  (製造業務中止)

  三菱SR    最悪

2015年9月1日火曜日

低アンチモンバッテリー [昔のリフマグバッテリー]

過去に一般的に普及していたバッテリーの特徴を感想として整理。

1.過充電}比重が常に1.30

2.過放電}停電回路に切り替わると運搬電流が限界突破する
    そして放電時間が激減する

3.上記の時にバッテリー内を観察すると科学反応が著しく泡[ガス]が大量発生する

4.そして液温が急激に上昇して液量が減る

5.端子部分がサルフェーションを起こす

6.上記の理由により長時間の充電および放電は適さない

7.上記の理由により自職場では2年6ヶ月で更新されていた。4年使用する前例がなかった

2015年8月28日金曜日

各種バッテリーの特性

現在主流となっているカルシウムバッテリーですが、耐熱性で劣るそうです。

正極・負極ともにカルシウム配合鉛を使用したものをカルシウムバッテリーと呼び

正極にアンチモン配合鉛・負極にカルシウム配合鉛を使用したものをハイブリットバッテリーと呼ぶ

そうです

カルシウムバッテリーの長所

1、大幅に自己放電が少ない

2、液の減りが少ない

3、この2点により長期保存に優れている

短所

1、高熱に弱い

2、深放電した場合、メモリー効果を起こしやすい

3、高熱にさらされる粒界腐食が発生し極板が割れる、対極に触れてショートして突然死する。事が

  あるそうです。

アンチモンバッテリーの長所

1、アンチモンにより耐熱性に優れる

2、深充電・深放電に優れる(強い)

短所

1、自己放電量および減液量が大きい為、液面管理・補液管理などの定期整備が必要

2015年8月24日月曜日

故障事例11

位置検出の集電装置 ゾーン回路のバーですが、

固定金具へ向けて接地が発生しています。

これは裏側で普段は見えていない外側になります。


これが正面側です、チラッと点検すると見落としますね。

ミラーとか使ってしっかり点検しましょう。

症状としては位置検出が働かず、動かない の故障ですね。

故障事例10

接触器 SK-2D

可動コアーがコイルに接触してるようで、








擦過損傷させて焼損です。

可動軸の軸受け摩耗でコアにガタが発生して

接触してしまった様子です。

2015年8月20日木曜日

故障事例9

 吹き消しコイル(消磁用アークシュート)からの

主回路接続部の溶損 

焼き切れる事が稀にあります。
 コイルの焼損・断線です
主パンダシューの銅板→端子接続部の折損です

2015年8月17日月曜日

シーケンス 巻下げEB制動用回路 75EB 31EB 2EB

巻き下げの1~4ノッチと巻上げ1~2ノッチで75EBが

作動します。注意点はOFF位置も含まれる所。

31EB1は巻き下げに入っている間、作動します。

31EB2は巻き下げ1~2ノッチで働きます。

75EBのA接を介していますので、注意。

さてさて、2EBは何の目的で回路形成をされているの

でしょうか?

コントローラーが巻き下げに入った後、OFFにされた

後でも、数秒間31EB2を働かせて巻き下げ後の

制動補助を行う目的の回路ということです。

2EBの限時設定は1~2秒が標準だそうです。

2015年8月16日日曜日

故障事例8 トラッキング シーケンス

 接点盤の炭化・短絡です。

埃・スケール・粉塵・が堆積し、そこへ湿気が加わる事で、

導通状態が発生し易くなるようです

トラッキングと呼びます。





裏側まで貫通してます。

回路が短絡される為、不可解な故障として兆候が発生します。

例:南に走行を入れたら、北に走ったなど
点検の際には、接点盤の裏も確認しましょう。

2015年8月15日土曜日

故障事例7 モーター カーボンブラシ

 カーボンブラシの溶着・ヒート・固着 の状態ですね。

上下方向への摺動が悪くなると、いずれ固着します。

相手側のスリップリングが真円ではないので、上下動作の

逃がしが重要です。


摺動が悪い場合は、手入れを行いましょう。

カーボンなので、あっさり削れます。

端子固定部のビスの緩みも厳禁です。しっかり点検しましょう。

昼・夜の気温差が大きい時期なども要注意です。

使用前点検で予防を図りましょう。

2015年8月14日金曜日

タイマー機器 限時継電器

 UN-TR4AF エアータイマーです。

回路形成にもよりますが、75TLXや2TLとして使用すると

ON状態が長い為か、よくよく壊れます。

空押しテストも良くないと思われます。

内部のエアーポンプが破損し易いですね。
 電子タイマー SRS-H 

一次側の電圧を検知して限時スタートのようで、高性能です。

そして壊れません。20年とかイケそうです。

ただし生産中止の様子で入手無理ぽいですね。

タイマー接点への導通テスターは電圧吸収されるので不可です。

二次側電圧で調査しましょう。
PTL-DA 頻繁に壊れてます。写真のは燃えてますが、

日常的な光景です。

タイマー設定も困難なので信頼性が低いですね。

2015年8月13日木曜日

故障事例6 シーケンス調査

サーマル 49 (回転機温度継電器 ) 熱動

作動させ過ぎると、内部のバイメタルが溶損(断線)します。

テスターで調べると早いですが、目視では困難ですね。 
切り替え(節約)抵抗内部の断線

これも抵抗値を覚えておけばテスターで調査は早いですが、

目視では時間を要します。

故障事例5 接地 シーケンス故障調査

 接触器コイル配線の接地

取り付け方法の不備ですね。
口出し線の登り口 接地

配管のガタで配電盤と分解されてエッジで擦れていました。

30年以上稼動すると、良くある現象ですね。
床面からの立ち上がり配線の接地。

やはりエッジで擦れていました。

こういう部分には養生が必須ですね。

2015年8月10日月曜日

故障事例4 端子台

よ~く見てみて下さい。断線してます。

この手の断線は発生が多いです。

点検する目を養いましょう。






解りやすいですが、短絡して焼損です。

セパレーター型に多い事例です。

いわゆるトラッキング現象ですね。

しっかり定期清掃しましょう。

故障事例3

シールド線での不具合

なにやらトゲが刺さった様な状態ですが、

外部からの損傷ではありません。

3芯です。



剥いてみると、配線同士が短絡して焼損していました。

内部のヨリ線が破断して鋭利な先端でお隣さんを

貫いたようで珍しい故障事例でした。

テスターで調べてイケば割と特定は早いです。

2015年8月9日日曜日

シーケンス 故障事例2

 コイル二次側ボビン抵抗へ接触してリード線が皮膜溶損+

接地
 電動油圧押し上げブレーキ 皮膜摩耗で接地

電動油圧押し上げブレーキ 皮膜摩耗で接地→焼損







などなどでした。

2015年8月6日木曜日

シーケンス 故障事例1

昨日の記事から繋がりで故障事例






接触器コイル一次側配線端子の折損

ブレーキ用コイル焼損
 ブレーキ用コイル 口出し配線の短絡接地焼損
配線ダクト口出し部の接地焼損







などなどです。

シーケンステスト 操作テスト


シーケンステストの方法です。

赤丸のNFBM1を遮断すると、動力回路が

遮断されます。操作回路はそれより一次側です

ので操作回路へは電力供給は可能です。

この状態で、電源投入+コントローラー操作を

行うとクレーンを動かさず制御盤内の各リレー

のみを働かせる事が可能です。

注意点ですが、

直流電磁ブレーキなどは、操作回路から電源供給される事があります。

巻上げブレーキに使用されていればブレーキ開放されますので必ず遮断器を遮断して

から操作テストを行って下さい。自重降下で吊り具が寝転んだという話は良く聞きます。

くれぐれも事前に遮断器の状態を確認して行いましょう。

2015年8月5日水曜日

シーケンス テスターの使い方 電圧測定

今回は電源投入して通電(運転)しながらの、テスター使用・故障調査の方法です。

テスターを通電部に接触させる前に手元など、接触させて感電しないように注意して下さい。

活線作業と言いますが、生きている回路に接触する危険があります。

この作業をされる方は、くれぐれも自職場での許可を得た上で、手元に注意して作業してください。

①まずは運転手と打ち合わせをします。
 
  故障調査→テスター使用となるので何を運転で動かすか
 
   どの様に運転するのか、どの位の回数を運転するのか、

  緊急事態の場合はどのように対処するか

②クレーンを運転し動かす前に警報などで合図します。無線機などの利用も良いです

  点検者は制御盤でテスターを使用します。連絡合図を確認して感電予防に努めます。

③通電部のテスター使用となります。

単純な例として、ブレーキ故障を。

ブレーキが作動しない場合、入力電力に合わせ

直流電圧のレンジへ電流値は大きい方から

下げていけば良いです。その内に覚えていけます。

コイル一次側と二次側へテストリードを当てる。(わにくちクリップ)で固定させても良いです。

通電(運転)してもらうと、正常な場合、電圧が検出されます。

ここで電圧が出ない場合はコイル配線を外して抵抗値を調べます。

もちろん電源は全て遮断してからです。抵抗値が正常な場合は、一次側へ進みます。

再度、通電(運転)しての電圧調査ですが、

R.MB抵抗の一次側と二次側を調査

75H接触機二次側を調査

ヒューズ二次側・一次側を調査

この様に進めます。

アナログテスターの場合、電力消費される場所でないと、電圧は表示されません。

こういう場合はデジタルが便利です。上の例でアナログではコイルとヒューズ部分しか、

表示されない事があります。

表示が出ない=電圧が掛かっていない=故障=断線となりますので、アナログだと

解りにくい面があり、経験が必要になってきます。

次回は運転しなくても良い、シーケンステスト(操作回路テスト)を説明しようと思います。


2015年8月3日月曜日

シーケンス テスターの便利な使い方 H.MB

回路調査では通電してからの電圧測定や電源遮断してからの抵抗・導通測定ならびに

離線・分離してからの抵抗・導通測定を繰り返して故障原因特定を行います。

範囲が広い場合や、電源の入り切りが増えると労力が増える一方ですね。

そういう時にテスターを使用して原因特定に対してを絞り込みを行います。

電気は抵抗の少ない所を好んで通行します。その性質を利用してテスターを使用します。



 巻上げブレーキ操作回路です。

故障していると仮定してこれから調査します。

断線や接触不良と想定して進めます。





75H二次側の主接点へテスターのリードを

当てて導通(抵抗のレンジ)を調べます。

MBとR.MBの抵抗値の合計が出る筈です。

無限大の場合、断線です。


75H二次側P線から73H二次側でテスター

します。R.MBの抵抗値が出る筈です。

無限大の場合、断線です。





75H二次側N線から73H二次側をテスター

します。MBの抵抗値が出る筈です。





このようにして、断線・導通の有無を調べます。

目視点検するより、作業が早いですね。

抵抗の断線・コイルの断線・配線の断線に関しては、数値を覚えれば判断が早いです。


2015年7月30日木曜日

シーケンス 横行用回路

52SLRXとSLLXは運転室の向きです。

運転室移動旋回タイプですね

33H21は運転室持ち上げ防止リミットです

85TSは衝突防止・ゾーン回路です

複雑に作ってますね。

この回路が故障すると、原因調査が長引きます。しっかり点検しましょう。

2015年7月29日水曜日

シーケンス 直接制御

横行 直接制御の配線図です。

2次側、グリット抵抗への配線をコントローラー

内部で抵抗短絡して制御する方式です。

シンプルですね。

コントローラー内にAC440Vが入るので

トラブル時は怖いですが。

点検時は必ず電源を遮断しましょう。

2015年7月23日木曜日

シーケンス 無停電巻き下げ 43Hバージョン

43H バージョンです

4M4が無くて43Hが代行という感

じですが。


違いは巻上げ回路なのか、共用保護回路なのか、の属性によるものなのかと思います。

停電時の給電方式によるものであれば、要注意ですが。

担当機がどちらの属性なのか知っておく事が重要ですね。

コントローラーカム接触器

 コントローラーの中の部品です。

手前が接点で開閉されます。

奥がローラーフィンガーで

軸側のチップで作動させられます。

ローラーフィンガーは内径摩耗します。

接点も摩耗します。
接点の不良事例ですが、

先端の突起(エルコン)が無くなってます。

表面が炭化して導通がありません。
(テスターで要確認)

故障事例でも良くある例ですね。

接点の下にリボンリード線が入ってますが

これが断線することもあります。

ローラーフィンガーが摩耗して作動している様に

見えて接点の接触圧力が不足している例も
あります。点検の際はジックリ観察しましょう。

2015年7月22日水曜日

シーケンス 無停電巻き下げ回路

P22N22はリフマグ制御盤から入力と

考えて下さい。停電でなくともスイッチが

投入されていれば、給電されます。

4M4のA接を経由して

4M1のB接(インターロック)を介したら、

4M3・4M4のコイルが励磁されます。

コントローラー18/19 はB接使用のカムです

コントローラーがOFF以外に投入されたら、

ブレーキが開放される回路です

4M1と差別化を図る為、このように珍しい

回路形成になっています。

コントローラーのチップ組み込みの際は注意しましょう。

この回路は日常では使用されないので、故障が潜在するケースが多いですが、

回路・配線番号を読めれば修理は割と簡単です。範囲が狭いですから。


2015年7月21日火曜日

シーケンス 巻上げ用制動 EB制動回路

 巻上げ1.2ノッチと下げ1~4ノッチで75EB

が作動したら、補助接点A接が連動

31EB2が励磁しますね。

巻き下げで52HLが作動すると

下段A接が連動し31EB1が励磁します。

                               2EBはEB作動の遅延時限です。

                               巻き下げの時は、EB停止のタイミングを
                    
                               少し遅らせ気味にして効かせる回路ですね。



主回路は抵抗を短絡して入力電流を

増減させて機能制御を行う回路です。

2015年7月20日月曜日

シーケンス 巻上げ制動ノッチ EB制動回路

 EB制動の操作回路です

コントローラーで読むと

巻下げは1~4ノッチで作動

巻上げは1~2ノッチ作動しますね

それ以外のノッチでEB不使用の設定

としての回路と読めます

31EB1・2での制御については後日


4M3のA接点があるのは停電時にEBを使用する目的ですね

P21からの給電もバッテリー電源から供給させる目的のようです。

2015年7月17日金曜日

シーケンス 巻上げ常用リミット




巻上げ常用リミットが33H1 でした。常用回路ですが、

リミットが働くと、巻上げは遮断されますね。自己保持回路(4M)はそのままです。

巻き下げは可能です。

2015年7月16日木曜日

シーケンス 巻上げ下げ 非常用リミット回路

前回の巻上げ・下げ用リミット作動図ですが、

非常用リミットが作動したら、どうなるのか?

例えば、巻き下げの非常用リミットが作動

その時は当然、巻き下げ中に自己保持回路が遮断されますよね。



P1側から34H 3/5が巻き下げで開放

下の33HLでリミット接点B接が開放

そうなる回路により4M1への電源が

絶たれます。遮断ですね。




巻上げも同様ですが、34H 3/4が巻上げで開放 下の33HRでリミット接点が開放

そして遮断です。

コントローラーがOFFにされれば、自己保持回路への電源は再投入が可能ですね。

ここでの34H 3/4と3/5 はコントローラーカムでB接の設定が形成されています。

シーケンス 巻上げリミット回路 その1

巻上げ下げ リミットの回路(作動図)です

例えば巻上げ常用リミットは?

33H1ですね。非常用は33HRとされています。

実機ごとに異なりますので、ご了承ください。

非常用3段構えなども有ります。別回路図の場合もあります。

巻き下げは非常用のみが多いと思います。33HLですね。

運転室別設型は衝突防止(33H3)や

運転室持ち上げ防止・運転室直下(33H2)なども追加されます

例として参考にどうぞ

2015年7月12日日曜日

シーケンス 電気回路 走行用直流制動回路 DYB ダイナミックブレーキ その2

 その2型 回路

75TLX 副設

75TLのB接がこちら側へ、さらに75TLXのA接が追加されています。
タイマー回路側

ブレーキが作動(開放)されて
モーターが駆動されて(52TL作動)
限時がスタートです。

その1との違いは?

モーター回路が働いてから限時スタートなのか

コントローラー Cノッチ→OFF が限時スタートなのか

の違いですが、何の目的で差があるのでしょうか。

答え
クレーンの総重量により、制動距離の設定は変動されます。

重いクレーンは制動距離を長めに設定される為、惰性距離(時間)が必要になります。

タイマー限時がクレーン停止より早く切れた場合、

①制動中の最終段階で滑走(慣性により加速)する事例が発生→事故に陥る可能性が発生

②目標より早く止まりそうな場合、再度Cノッチで流して走る運転をします。
  その時は、直流制動が働くと不便(邪魔)になる

の目的によって回路が違うと推測します。

参考
クレーンのクラスにより制動距離設定が違うので自分の担当のクレーンには

最適な設定を調べて調整をしてあげましょう(ブレーキ間隔と直流制動限時設定を)

早く止める側へ改悪すると機械設備がボロボロになりますよ。

シーケンス 電気回路 走行用直流制動回路 DYB ダイナミックブレーキ その1


コントローラーのCノッチで直流制動が作動します。
※交流・直流の混入防止回路がB接です。
  混入が発生した場合は容量の低い側の遮断機が作動する為、整流器のFUが遮断されたり
  します。

そしてコントローラー OFF から

2TL1と2TL2 の限時を介してタイマー時間分だけ直流制動を作動させます。

限時のスタートは75TL ブレーキ回路のOFFから開始です。

故障の際は、B接の折損や断線から調べます。
エアータイマー使用の場合はタイマーの故障も有り得ます。

2015年7月6日月曜日

シーケンス回路 共用保護回路とは?4Mが入らない時は

共用保護回路の一次側はNFBM2二次側の

操作用SR二次側のKSCP二次側から

P1 N1 で供給されます。


故障時はKSのヒューズを点検しましょう。 

SRにもヒューズが設置されていますよ。



この回路が通称

4M回路・自己保持回路と呼ばれます

リレー回路の基本となりますので、必ず

暗記しましょう(担当者であれば必須)



上の回路は巻上げ・下げのコントローラー

下の回路は巻上げ・下げのリミット

何を制御させる目的なのか考えてみましょう

左の3・4が巻上げで右の3・5が巻き下げです

非常用リミット作動時の電源遮断を

制御します。

非常用リミットが働いている側へコントローラーを投入した場合、再度 電源を遮断します。



左の起・停は押しボタンです

右の回路はコントローラーのOFF位置を

検出します。

コントローラーが投入されている場合、電源を投入できません。

中央の回路は過負荷継電器です

オーバーロードリレーとも呼ばれます

安全装置が作動していないかを検出します

右側のコイル記号が4M接触器です。並列で2つ働かせていますね。機によって3つ目が

ある場合もあります。

4M2の操作回路(補助接点)を開閉して

52Mを働かせます 52Mは主回路=

(動力回路)=(モーター回路)を開閉させる回路です。

下側の回路は52Mが正常に励磁されたのを確認させる為にパイロットランプを表示させる

回路です。運転室内にあるPLですね。


先ほどの4M1の励磁により、補助接点が

閉じると、コントローラーのOFF位置が

外れても、回路への通電が維持されます

自己保持の名前の所以ですね

何度も読んで暗記しましょう、頑張って下さい

2015年7月5日日曜日

シーケンス回路 巻き上げブレーキ 73H 75H ブレーキが作動しないときは?


巻上げブレーキ主回路です

75Hが開閉したら、MBへ電力が

供給されますが、


作動しない場合

①FU(ヒューズ)が切損していないか?
②75H 接点不良や断線が無いか?
③73H 接点不良や断線が無いか?
④MB コイル断線や接続部の断線がないか?

を調査します。が

73Hの制御回路です



この回路に断線などがあった場合、MBへの電力供給不足となる為、調査します。

①直切りSW(MBへの機械式リミット)断線やリミット内部作動不良はないか?
②2MB(タイマー)の不良や断線はないか?
③73H 接続部の断線やコイルの断線はないか?
④73H コイル2次側・抵抗→N21の断線・抵抗の断線はないか?

以上を調べます。

共通認識事項 

①配線の接続部の調査は中継端子台があれば必ず調べておきます。
②ヒューズ・接点不良・コイル・抵抗への断線調査はテスターを使用します。

2015年6月30日火曜日

2015年6月29日月曜日

2015年6月28日日曜日

配線図の器具番号(自動制御記号) シーケンス

自動制御 記号を
上げてみます。

参考にして下さい

巻き上げブレーキが働かない時は?シーケンス











この操作回路は何の回路でしょうか?
75は制動機 Hは巻上げ下げ  そうです、巻き上げブレーキの回路でした。

コントローラーのゼロ位置 以外の全てのノッチで作動(A接なので)します。
52HR(巻き上げ) 52HL(巻き下げ) 43H(停電時巻き下げ)がそれぞれ、作動した際に
それらのA接が接になったら75Hへ通電されます。

操作回路が働いて主回路を開閉する という仕組みです。

回路の一次側にはKSH2という遮断器が設置されています。ナイフスイッチです。

故障の際にはまず、これらの部位に対して電圧が掛かっているかを
テスターを使用して確認する作業から開始する事になります。

イメージが出来る様になるまで眺めてみてください。

以上、●安全に!〆

2015年6月27日土曜日

コントーラーカムとは?シーケンス

配線図の教育を実施します。●安全に!
今日はコントローラーカム接触器です。
巻き上げのコントローラーで説明しますが、自動制御器番号では34Hになります。

一番上の0~5の数字に対しての縦線がノッチを
表しています。四角で重ねている部分でONします。

コントローラーの内部はコントローラーカム接触器と
それを作動させるストライカーチップで設定されています。

任意で好きな所を作動させれるように設計されています。
それによりA接やB接の使用用途を変化させれるので、
分解する時は事前に確認した方が良いです。

左の番号・記号が接点と接点番号を表していますが、
単純に現物の上の固定側接点を1として
可動側を2として表示しています。

可動側の接続部には右側の配線番号の配線が接続されて
来るので、確認する際はそれを目安にします。

固定側はP2やP21 P22が結線されるわけですが、
渡り配線を多用されるので分解する際は、注意して
下さい。

以降は細分化して機能・作動を説明したいと思います。




次回は細かな設定について説明したいと思います〆

2015年6月24日水曜日

モーター回路とは?主回路とは?動力回路とは?シーケンス

クレーン教育を実施します。●安全に!

今回は巻き上げを例にして用語記号と設備構成の説明をします。
交流のモーターは、電力が入力されるところを一次側と呼び、
出力する側を二次側と呼びます。
一次側は回転子で回路としては、入力を入り切りするのに用いています。
二次側は固定子で回路としては、抵抗を介して出力(回転数)の制御に用いています。

自動制御器用語として主回路の一次側に用いられる接触器を52
二次側に用いられる接触器を18としています。

例として巻き上げ主回路の一次側接触器の場合52H  となりますが、
更にモーターの場合は正転の場合はR  逆転の場合はLがつきます。
上 前 左 をRとして下 後 右 をLとされています。

例として巻き上げが動かなくなった。接触器を点検するとすれば、52HRです。
例として巻き上げの加速制御が効かなくなった。接触器を点検するとすれば、18Hの方です。
モーター回路二次側は回転数の制御のみ なので上げ下げは共用です。

配線図を見てイメージして見てください。









2015年6月22日月曜日

クレーン 電気回路 配線図の読み方 シーケンス

昨日の捕捉をしたいので、クレーン教育を実施します。
●安全に!

昨日の写真で説明した接点を配した電気機器を接触器(コンダクター)と呼びます。
他にも別の目的に使用する機器や沢山の種類がありますが、次回以降に棚上げします。

本日は用語記号を説明します。一覧表を作成してみましたが、羅列になるためアップするのは
止めておきます。覚える気持ちが萎える気がするので徐々に説明します。

用語記号ですが、代表的な基本から。

巻き上げをH  走行をTL  横行をTS  で表します。
それぞれの配線への線番号割り当てですが、
巻き上げ主回路が1611 操作回路がP2 P21 P22
走行主回路が        1911 操作回路がP5
横行主回路が        1811 操作回路がP4          となります。

主回路は三相交流なのでRSTの記号がつきますが、4桁の末番11は
共通使用する配線を表しています。主にS相です。
共通使用というのは配線や接点を減らす為に利用されています。
共通線と呼ばれています。

この配線図で確認してみて下さい。












2015年6月21日日曜日

クレーン 電気回路 接点 コンダクター MC

今日は昨日の捕捉として主回路、操作回路およびA接 B接の説明を捕捉してみます。●安全に!

まず主回路のA接ですが、当然離れて解放されています。





















作動すると 閉じて電路が通じました。導通がある状態と呼ばれます。





















続いて操作回路のA接ですが先ほどと同じく。
















続いて操作回路のB接です。機器が作動していない状態で接の状態ですが、


働くと解放(遮断)されます。












ちなみにこれはインターロックや遅延時限(タイマー)回路に利用されることが多いです。












中継端子台ですが、太い配線が主回路で











細い配線が操作回路用配線です。












現場で目にした時に理解して頂けたら幸いです。

今日はここまでにしておきます。
●安全に〆

2015年6月19日金曜日

クレーン 電気回路 配線図の読み方 シーケンス

クレーン電気回路の教育を行います!●安全に!
電気配線図は基本的に

①上から下へ 左から右へ 電気が流れる順序で表示されています。
②通電されていない状態=作動していない状態を表しています。
③作動する前と後では条件が回路によって異なります

例1
○の部分ですが作動していない状態ですので離れています。
右側の75Hには電気が
届きません。

作動して閉じた場合に電気が進めるようになるといった仕組みで表示されています。


例2

○の部分が閉じています。
作動すると開いて電路を遮断します。

例1とは逆の働きをしますね。

例1の使用をA接(Aコンダクター)
例2の使用をB接(Bコンダクター)

と呼びます。図面には書かれませんので記号で判断します。
これは実物を見たほうが判りやすいですが、カバーで覆われていて見えない物も
あります。

どうですか、配線図が少し読める様になりましたか?

次回は識別用記号番号について説明したいと思います。
ごきげんよう。

2015年6月18日木曜日

クレーン 電気回路 配線図の読み方 シーケンス

クレーン修理の教育をはじめます! ●安全に!

電気回路基礎編として、まず覚えて欲しいのは

①主回路(動力回路)と
②操作回路(主回路を操作する為の回路)が

別の回路ということをしっかり覚えてください。

学習を続けていく上で混乱して覚えられなくなるので
まず初めにしっかりイメージを固めてください。


とあるクレーンの巻き上げ配線図ですが、




















これを見ると、さっぱりですよね、そうでしょう!
図面はこう見て下さい。

これが主回路ですよ



























そしてこれが操作回路ですよ


























こうして見ることで初めて、班長のお手伝いが可能になります。
しっかり覚えて下さい!

では明日、ソフトの練習なので寝ます。 cya

雑感

はじめました、今度はブログ開設です。
目的について、よく聞かれますが初めに伝えておきます。

皆さんご存知の某選抜総選挙一位常連の指原莉乃さんに関してですが、
私は今まで一度も投票しておりません。そうです、投票する資金がありません。

そこで、その資金を得る為、これから色々頑張ってみようと思います。
このブログをご覧の方、どうぞ指原莉乃に投票をお願いします。

来年はグループ初の2連覇を目指しましょう!