2016年9月12日月曜日

カーホイルフランジ塗油機のセット方法


細かな部分まで、しっかり見て下さい。塗油輪がフランジを覆う様にセットされています。

踏面には当てて無い様にも見えます。踏面はR部(レールも車輪も)なので塗油の必要は

無いようです。

ポイント①R部まで当てず、フランジを覆う位置・角度でセットする

ポイント②本体角度の調整(セット)を入念に行う。

塗油輪はセットさせ放しには出来ません。フエルトがすぐ摩耗して、使用できなくなるからです。

塗油が落ち着いたら、角度調整ボルトで塗油輪を上げて、休止させる管理が必要です。

角度調整ボルトを本体セット調整に用いると、この時に上げ角度が取れなかったりします。

既設の状態を観察できるなら、しっかり観察(考察)してみて下さい。
よく見ると、油量調整ダイアルも描かれてますね。油量に不備があればココで調整して下さい。

そしてもう一つ。

この写真では、解り難いですが、問題が潜んでいます。

油のタンクが一つで塗油器を二つ使用しています。(三又で枝を取る)

この場合、油は流体なので均等に分配する事が難しい事があります。

タンクと塗油機は一対で使用したい所です。

あと油はギヤ―油の150前後を使います。時期や状況によってチョイスを変える事も可能です。




















2016年9月1日木曜日

カーホイルフランジ塗油器のしくみ














塗油器の内部を説明したかったのですが、図がありません。

プランジャーやピストンが内臓されていて、塗油輪の回転に合わせてポンプ動作しまして

油を送り出すシステムとなっています。

流体降下や毛細管現象とは少し違います。

塗油輪の(フェルト)取り換え時には必ずエアー抜きが必要になります。

いっぱい回転させて油が出る迄エアーを抜いて下さい。

手抜きをして取り付けると、スケールでフェルトが目詰まりして油が出なくなります。

エアー抜きは大変な労力なので、フェルトを先に油に漬けるのが楽です。

手抜きをしても、フェルトの保護が出来るので、油が出るまで油を刷毛で補充しながら

クレーンを走らせてしまう強硬手段が使えます。

2016年8月30日火曜日

レールとフランジ塗油器に関して

鉄と鉄が擦れると、摩耗が進みますので、潤滑作用が必要になります。















このタイプはカーホイル・フランジ塗油器と呼ばれるタイプです。

これに似たタイプで、こちら














レール塗油器と呼ばれるタイプがあります。

よく似てますが、違いは首振り機能に差があります。

どちらにせよ、目的はレールに油を塗布してフランジとの摩擦を減少させる

という部分をしっかり理解して下さい。

カーホイルのフランジに油を塗布しても、

レールと接触していない条件であれば本末転倒となります。

カーホイル フランジ とレール

車輪を新しい物に更新したり、季節の変わり目で気温が大きく変化すると

走行レールとかクレーンが走行する位置が変化します。

中央の場合の状態













片側に寄った状態













車輪の踏面に形が付くと思います。中央寄りであれば良好ですが、片側に寄ったままだと


車輪の周辺が写真の様に。

フランジが瞬く間に削れて行きます。










フランジが削れて薄くなるとフランジの倒れが発生して、整備不良となります。

クレーンとレールの関係性に注意を配りましょう。

2015年10月17日土曜日

新入者教育用 操作回路 制動用回路

操作回路について説明を進めます。前述の直流220vに変流するために整流器が使用されています。整流器の後にヒューズが入っていると思いますが、これも保護装置ということですね。
これには容量が標示されていると思いますので覚えておくと良いですね。容量が解れば次の回路や機器に使われる設定容量で悩まされる事が減ると思います。同様に遮断機(NFB)の容量も覚えておくと良いです。ヒューズ取替えなどの時に定格容量が判断できるようになります。

制動用回路について説明を進めます。ブレーキには交流440vが使用されるものと直流220vが使用されるものと、それぞれ違います。例えば直流電磁ブレーキですと直流220vですし、電動油圧押上機(スラスター)の場合は交流440vが使用されます。配線図にも記入されているので学習してください。

他にも渦流ブレーキ(EB)交流や直流制動(DYB)直流のように解りやすい名前の制動機器も存在します。先ずは、どの操作にどのブレーキが用いられているかを覚えていきましょう。それぞれが電源を受ける為に、枝から幹に向かって進む道のりに途中で保護回路があったり保護装置があったり、遮断機があるというイメージが持てるようになれば電気回路も覚えやすいと思います。

次回の教育はテーマを考えていないので更新が数日掛かるかもしれないです。ごきげんよう。

2015年10月14日水曜日

新入者教育用

動力回路の保護回路(機器)に続きますが、熱動継電器(サーマルリレー)という機器について説明します。

サーマルリレーは操作回路を遮断して動力回路を保護する機器ですが、遮断させる機構に
バイメタルを使用して発熱量で過電流を作動・検出(設定)させるように設計されています。

配線図を見ると主回路(動力回路)にも操作回路にも記号シンボルが記入されているので学習して
みてください。

操作回路回路について説明を進めます。
動力回路からの交流440vを整流器を介して直流220vに変流されています。なぜ、その必要が?

疑問①上記の変流が必要な理由(目的)ですが、初期の頃には技術(資源)の観点から全て交流で
設計されていました。

ポイント①
コントローラーにも交流440vを使用されて感電事故が増えた。(減らなかった)ということです。

コントローラー内部の接点が磨耗しやすい為、お手入れを頻繁に行う必要が高かった。電源を
切らずに触ってみたり、汗をかいて漏電を受けたりする事が絶えなかったということでしょうね。

この方式を直接制御と呼びます。

これに対してコントローラーには低い電力を供給する方式を間接制御と呼びますが、低い電力で動力回路をコントロールさせる為には、コントロール用に別の回路が必要であり、それを使ってリモコンさせてやる方式になる為、間接制御となります。

2015年10月13日火曜日

新入者教育用 クレーン シーケンス 初歩2

電気回路の仕組み(特性)として教育用に記録を進めます。

電気回路には保護回路(機器)が設けられています。先述した遮断機とはその事ですが、

一般的に【ノーヒューズブレーカー】【NFB】と呼びます。

疑問① ノーヒューズブレーカーの働きって?

保護回路(機器)として設置されていますので、それらしい機能が働きます。

何から保護するのか?ですが、モーターや配線や電気機器は定格と呼ばれる上限が決まった

電流にしか耐えられない(正常に働かない)特性があります。それに対して上限を超える電流が

流れると、故障(異常)に繋がる為、それから守る事を目的として保護する。という事です。

ポイント①
上記の事象を過電流と呼び、ブレーカーは過電流が流れた際に、0.2秒とか短い瞬間で

回路を遮断させる為の機器です。

その他にも保護回路は多様に存在しますが、個々に学習する必要があります。

動力回路として続きますが、動力回路ならではの保護回路について進めます。

動力回路の保護回路に過負荷継電器(オーバーロードリレー)というものがあり設置されています。

この機器の特性は、動力回路で過電流が発生した際に、動力回路を遮断するのでは無く、

操作回路を遮断させて間接的(重複的)に過電流から保護するという特性があります。

これは電流により磁気を発生させて鉄心を作動させる割合を任意設定出来るように設計して

鉄心の作動に合わせて補助接点を開閉させるという、メカ的な機器です。